事務所だより担当の的場です。
春の訪れも、もうすぐと言う雰囲気になってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
冬の寒い間は自宅に籠ることが多く、ついお菓子に手が伸びてしまう(女性なら特に・・・)と言った経験があるかと思います。
そんなお菓子についての話題をひとつ。
2年くらい前に遡る話にはなりますが、和歌山市のお隣、海南市では全国でも珍しくてユニークな「海南市お菓子の振興に関する条例」が制定されたそうです。
私は同じ県に住みながら、そのような条例があった事を知らずにいました。
ちなみに、海南市は「お菓子発祥の地」です(以下参照)。
【 お菓子のはぢまり 】
むかしむかし、大むかし。タヂマモリという男がいました。
ある日のこと。タヂマモリは天皇によびだされました。
「食べると年をとることなく、いつまでも生きられる実があるという。
その実をさがして持ってきてほしい。」
それは『ときじくのかぐのこのみ』という実で、
海の向こうの遠い国にあるのだと天皇は言いました。
タヂマモリは荒れた海をわたり、けわしい山をいくつもこえて実をさがしました。
春が来て、夏、秋、冬がすぎ、また春が来ても実は見つかりません。
季節がいくつもめぐっていきました。
長い年月をかけ、タヂマモリはやっとのことで、『ときじくのかぐのこのみ』を持って帰りました。
ところが、天皇はタヂマモリが帰る少し前になくなっていたのです。
悲しみのあまり、タヂマモリは天皇の後を追って死んでしまいました。
タヂマモリが持って帰った実は、海南市下津町の橘本に植えられました。
『ときじくのかぐのこのみ』は、あたたかい土地ですくすくと育ちました。
『ときじくのかぐのこのみ』は、今の言葉で言うと橘。
みかんの元となったくだものです。
むかしの人は橘をお菓子として食べていました。
また、日本ではじめて橘が植えられた橘本神社には、タヂマモリがみかんとお菓子の神様としてまつられています。
(※「たちばなとお菓子のものがたり」より抜粋)
【海南市HPより抜粋】
お菓子の起源となった橘が日本で初めて植えられたとされているのが海南市で、そのまたお菓子の起源となったものがみかんという事で「お菓子発祥の地」ならぬ「みかんとお菓子発祥の地」となっています。ちなみに、日本で初めて橘が植えられた橘本神社では、毎年全国銘菓奉献祭が開催され、全国の製菓メーカーから、各メーカーのお菓子のお供えが送られます。
「海南市お菓子の振興に関する条例」は、お菓子発祥の地であることを活かし、商品開発・食べ方の考案・情報発信など、市・事業者・市民が一体となって地域の振興に努めることを定めている条例だという事が分かりました。
そこで活躍をしている、からだは橘で顔はネコというとても愛らしいネコのキャラクター「海ニャン」がいるのですが、弊所もご縁があり「海ニャン」は存じておりました。
「橘から生まれたネコの妖精。お菓子の神様タヂマモリの飼い猫」の海ニャンは、そのお菓子とみかんの発祥の地のPR活動に一役買っている様ですね。
お菓子のお祭りやイベント等、海南で開催される事になった際は、その魅力のあるイベントに是非足を運び、海ニャンにも会って来ようかなと思います。
※毎年、4月第1日曜日に「全国銘菓奉献祭」(菓子祭)が開催されるそうです。