年: 2021年

事務所だより🌷

事務所だより担当の的場です。
春の訪れも、もうすぐと言う雰囲気になってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
冬の寒い間は自宅に籠ることが多く、ついお菓子に手が伸びてしまう(女性なら特に・・・)と言った経験があるかと思います。
そんなお菓子についての話題をひとつ。

2年くらい前に遡る話にはなりますが、和歌山市のお隣、海南市では全国でも珍しくてユニークな「海南市お菓子の振興に関する条例」が制定されたそうです。
私は同じ県に住みながら、そのような条例があった事を知らずにいました。
ちなみに、海南市は「お菓子発祥の地」です(以下参照)。

お菓子のはぢまり
むかしむかし、大むかし。タヂマモリという男がいました。
ある日のこと。タヂマモリは天皇によびだされました。
「食べると年をとることなく、いつまでも生きられる実があるという。
その実をさがして持ってきてほしい。」
それは『ときじくのかぐのこのみ』という実で、
海の向こうの遠い国にあるのだと天皇は言いました。
タヂマモリは荒れた海をわたり、けわしい山をいくつもこえて実をさがしました。
春が来て、夏、秋、冬がすぎ、また春が来ても実は見つかりません。
季節がいくつもめぐっていきました。
長い年月をかけ、タヂマモリはやっとのことで、『ときじくのかぐのこのみ』を持って帰りました。
ところが、天皇はタヂマモリが帰る少し前になくなっていたのです。
悲しみのあまり、タヂマモリは天皇の後を追って死んでしまいました。
タヂマモリが持って帰った実は、海南市下津町の橘本に植えられました。
『ときじくのかぐのこのみ』は、あたたかい土地ですくすくと育ちました。 
『ときじくのかぐのこのみ』は、今の言葉で言うと橘。
みかんの元となったくだものです。
むかしの人は橘をお菓子として食べていました。
また、日本ではじめて橘が植えられた橘本神社には、タヂマモリがみかんとお菓子の神様としてまつられています。
(※「たちばなとお菓子のものがたり」より抜粋)
【海南市HPより抜粋】

お菓子の起源となったが日本で初めて植えられたとされているのが海南市で、そのまたお菓子の起源となったものがみかんという事で「お菓子発祥の地」ならぬ「みかんとお菓子発祥の地」となっています。ちなみに、日本で初めて橘が植えられた橘本神社では、毎年全国銘菓奉献祭が開催され、全国の製菓メーカーから、各メーカーのお菓子のお供えが送られます。

海南市お菓子の振興に関する条例」は、お菓子発祥の地であることを活かし、商品開発・食べ方の考案・情報発信など、市・事業者・市民が一体となって地域の振興に努めることを定めている条例だという事が分かりました。

そこで活躍をしている、からだは橘で顔はネコというとても愛らしいネコのキャラクター「海ニャン」がいるのですが、弊所もご縁があり「海ニャン」は存じておりました。
「橘から生まれたネコの妖精。お菓子の神様タヂマモリの飼い猫」の海ニャンは、そのお菓子とみかんの発祥の地のPR活動に一役買っている様ですね。

お菓子のお祭りやイベント等、海南で開催される事になった際は、その魅力のあるイベントに是非足を運び、海ニャンにも会って来ようかなと思います。

 

※毎年、4月第1日曜日に「全国銘菓奉献祭」(菓子祭)が開催されるそうです。

 


                       海南市公式PRキャラクター「海ニャン」

弊所にて特許出願を担当させて頂きました発明のご紹介(商品モニター募集のお知らせ)

今回の新着情報は、弊所で特許出願を担当させて頂きました、中尾順一様のご発明(車椅子用治具)を紹介させて頂きます。

まずは、百聞は一見に如かずですので、中尾様制作の動画(YouTube)をご覧ください。

次に、ご発明の内容を解説させて頂きます。
発明の基本となるものは下図に示す板状部材なのですが、主にアーム状部材と組み合わせて使用する構造となっています。

 

使い方は、まず板状部材を車椅子のアームフレームの下部に固定します。
この際、下図のようにアームレストを固定するためのボルト孔を活用し、アームレスト固定用のボルトを長尺のものに変更して固定します。

 

次に、下図のように、板状部材の側面にアーム状部材を連結して使用します。
具体的には、アーム状部材の上にテーブルを載せて食事や読書などに使用したり、別途作製した台を置き、その上に買い物かごなどを載せて使用します。

 

ここで、通常、テーブルなどの使用時にはアーム状部材に下向きの荷重が掛かることになりますが、今回のご発明(車椅子用治具)は、板状部材がアームフレームの下部(真下)に固定されていますので、アーム状部材に下向きの荷重が掛かった場合でも、板状部材には連結部分を支点とした上向きの力が掛かることになります。
そして、この上向きの力はアームフレームによって受け止められることになります。
つまり、アーム状部材に掛かる下向きの荷重は、使用者が座っている車椅子全体によって受け止められることになります。

従って、今回のご発明を用いれば、アーム状部材のぐらつきはなくなり、テーブルなどを安定して使用することができることになります。この点は、単純にアームレスト上に載せて使用する従来の車椅子用テーブルに比べて、大きな利点になります。

また、従来の車椅子用テーブルは、手前側が使用者の胴周りに沿うようにえぐられていることから窮屈で拘束感がありましたが、今回のご発明を使えばテーブルが使用者から適度に離れた状態に位置するので、使用者が窮屈さを感じることを大幅に軽減することができます。

なお、上図のアーム状部材は折り畳み式のものを使用していますので、未使用時には折り畳んで収納することもできますし、アーム状部材に替えて、傘立てなど様々な部材を安定して連結することもできます。

 

発明者の中尾様は、車椅子生活をされていたお母様の介護をされていた際に今回のアイデアを思いつかれたそうです。
従来の車椅子用テーブルを使われていた際は、窮屈であることに加えて、座高が低い老人にとっては食器が顔の直前に位置することになることから、常に料理の臭いを嗅ぐことなどを嫌がって、お母様が食器を払い除けようとしたり、テーブルごと払い除けようとしたりする仕草をされて、食事の介助が大変だったそうです。
一方、今回の車椅子用治具を使い始めてからは、テーブルとの距離を保つことができることから、そのような仕草をされることはなくなり、食事の介助が随分と楽になったとのことです。

また、従来の車椅子用テーブルを使われていた際は、毎回食べ物をお母様の目線の高さまで上げて食べ物であることを確認させてから食べさせるという動作が必要だったそうですが、今回の車椅子用治具を使い始めてからは、着座者とテーブルがある程度離れた状態に位置することから、お母様も自分の目線上に自然と食べ物を視認することができるので、そのような動作も不要になり、負担が大幅に軽減されたとのことです。
お母様もご自身の目で食べ物を視認することができることから、食欲も増すようになった(食べさせられているのではなく、自分から食べようという意識に変わった)とも仰っていました。

さらに、従来の車椅子用テーブルの使用時は、着座者の足元が介助者にとって邪魔になることから、どうしても着座者の横に位置して介助をしなければならなくなるのですが、今回のご発明を用いた場合には、着座者とテーブルとの距離があることから、着座者と対面して食事介助を行うことができるそうで、着座者と対話しながら、食事の介助ができるようになるとのことです。

ほとんどの車椅子に設置可能とのことで、ご発明者の中尾様はこの発明を出来るだけ多くの方に活用して頂いて、介助の負担を軽減してもらいたいと考えられています。
また、発明をテストしてくださる方(商品モニターとしてご意見などのご協力を頂くことが可能な方)については、5月末日までにお申し込み頂ければ無料で提供します、とのことです。

もし、ご使用の車椅子にとお考えの方がいらっしゃいましたら、是非、尾様(メールアドレス:sakuemon.table@gmail.com、TEL:090-3658-0796)までお問合せ下さい

事務所だより🌷

事務所だより担当の的場です。
新年明けましておめでとうございます。

暑くて大変な思いをした夏も駆け抜ける様に秋が去り、ようやく冬の寒さがやってきましたね。
私は、冬の澄んだ空気や吐く息が白くなるのも何となく好きです。

マスク生活も、私はインフルエンザ対策にと一昨年の年末から行っていたので、早いもので1年となります。
夏は暑さにより、マスクを煩わしく感じていましたが、今は顔面が半分以上覆われるせいか、寒くなく不快さが心地よさへと変わりました。

そんなマスクも出ているのは目元のみで、すれ違う人の表情や、接客をして下さる方の表情をその見えている目元のみで人の心理を判断しないといけないうえ、さらにソーシャルディスタンスを取る様促されたりと、他人との距離がますます出来てしまい、なんとも暮らしにくい世の中になってしまったなぁと思っています。

この1年を過ごし、仕事における形式も各業界では試行錯誤の末、多くの変化がありました。いろんな形を見出し、今まで普通に行われてきた事を改善しつつ、この先コロナが落ち着いてからも無駄な事は省き、新様式を取り入れられていける様な発見もあったりと、きっと悪い事ばかりではなかったのかなとも思います。

早くマスクが取れないと、たまにしか合わない人の顔を忘れてしまいそうで...それが心配なのですが。

今年は、もっと人の温もりを身近で感じられる世の中になればいいなと思います。
もうしばらくの辛抱ですね。
あとは、終息へと向かうのみです。

頑張って乗り越えていきましょう!

新年のご挨拶

謹んで新年のご祝詞を申し上げます。
旧年中は格別のお引立てを賜わり誠にありがとうございました。
お陰様で弊所は開所以来11度目の新年を迎えることができました。
これもクライアント様を始め、皆様のご高配のお蔭と衷心より厚く御礼申し上げます。
本年もご期待に沿えますよう一層精励致しますので、何卒倍旧のご愛顧を賜わりますようお願い申し上げます。

岡特許商標事務所 所長 弁理士 岡 健司